だいほういん
大宝院の信仰/歴史
恵日山 観音寺大宝院は『津 観 音』の名称で全国的に知られ、日本三観音の一つに数えられる真言宗の古刹の中でも屈指の名刹です。
その歴史は和銅2年(709)にまで遡り、中世、近世、現代と時を経ても常に庶民の心のよりどころとして津のシンボル寺院であり続けています。
室町時代の永享2年(1430)に、将軍足利義教が勅命を奉じ境内に三重塔や恵音院を建立したり、延徳2年(1490)には天台真盛宗の開祖、真盛上人が山内不動院に滞在し、観音堂に於いて説法され天台真盛宗を広められました。
その本坊である大宝院は後花園帝以来、歴代天皇の勅願の綸旨を賜る別格寺院で、住職は代々朝廷から僧正に補せられ上人号賜るなど特別な地位が与えられました。桃山・江戸時代には豊臣秀吉や徳川将軍家から代々寺領100石の朱印を賜り、藩主藤堂家からは祈願寺として60石の朱印を賜るなど特別な庇護を受けました。
残念ながら昭和20年の戦火で多数の寺宝(国宝含む)や塔頭7ヶ寺を含む41棟の大伽藍を一夜にして全焼しました。しかし幸い難を免れた寺宝約600点(指定文化財含む)を収蔵庫に保管し津観音資料館で年4回程度公開をしています。
詳しくは大宝院ホームページをご覧下さい